思ったことを全世界に向けて配信できることができるのは、インターネットの素晴らしさだと思います。インターネット関連の名著と思っている2001年に発刊された糸井重里さんの「インターネット的」は3つの鍵について書かれています。
「インターネット」の最大の特徴は、「リンク」「フラット」「シェア」という「3つの鍵」があります。人と人との自由意志的なつながりや、満足し合い、分け合うという意識などが、そこでの重要な価値になっています。
この考えはスマホやタブレットが一般化し、金融取引から手軽に動画やゲームができる世界になっても通じる内容だと思う「普遍の真理」だと思います。それだけ誰でも情報を配信することができる世界なので、思い立ったら小学生でも高齢者でもメディアで情報配信したり、スマホアプリが作れる環境が当たり前になったのです。
話が脱線しますが私の息子もスクラッチを使って勝手にゲームを作っています。一昔前までは考えられないのですがプログラミング言語を知らなくても感覚で創造することができることは本当にスゴイ時代になったと思います。
私も2000年からITベンチャーと言われる会社に転職してから、様々なインターネットサービス、ビジネスに携わってきました。オフィシャルサイトリニューアルからマッチングサイトまで多くのサイトをリリースしてきました。誰でも少しの知識さえあればサービスが作れて対価としてお金を得ることができるのです。
リリースが誰でも時間をかければできるということは、参入者も多くなり競合も多い世界でもあるのです。あるサービスをリリースすると競合が同じようなサービスをほぼ同時期に出してきます。しかもすでにリリースされたものが研究されているのでより便利になったサービスとして出てきます。
そうなると消耗戦に入ります。常に相手の良いところを模倣して価値を加えて進化していくのです。開発側も企画側も大変です。リリースした瞬間に次の勝負が始まっているのです。最近だと「スマホ決済」少し前だと「フリマアプリ」などが象徴的な展開です。現場の疲弊具合は想像できます。リリースして1年以内での撤退もよくある話です。しかしそこには多くの人と時間とコストがかかっているのですから、企業としても毎回が勝負どころだと思います。
3日、3週間、3ヶ月、3年はキーとなる期間だと思います。最初の3日でユーザーや世間の反応がわかります。3週間で何かしらバグが出てきて対応に追われます。(初期の段階ではよくあることです)3ヶ月過ぎれば続けられるかどうかの先が見えてきます(撤退するか否かの最初の分かれ目です)3年無事にできればなんとかサービスとして生き残ったという感じです(もちろん収支上プラスになっていることです)
ただし個人的な感覚ですが99%以上は3年も続けられないのではないかと思います。リリースは大変ですがそれ以上に運用の方が大変です。サービスによっては運用フェーズの方がリリースの時よりも人材が必要になる場合もあります。
それだけインターネットサービスでビジネスまで成長させることは難しいことなのです。